2006年4月~5月前半までの映画2言、3言レビュー☆彡

Jumble Cinema で触れなかった、最近見た映画をまとめてレビュー。これから話題作がどんどん公開になるので、溜まる前段階で書き起こしておきます。





リバティーン

「どうか私を好きにならないでくれ」・・というTVCMが印象に残った、J.デップ最新作は、欲望のまま奔放に生きた男の半生を描いたドラマ。
17世紀、王政復古により芸術や文化に重きが置かれるようになったイギリスで、国中が芸術と称された「快楽」に酔っていた時代、知性溢れる才能と美しい美貌で、王にも愛されていた吟遊詩人のジョン・ウィルモットこと、第二代ロチェスター伯爵は、その知性が故の破天荒な言動の持ち主としても有名だった。王の目にもあまるその挑発的な言動で、国外退去も命じられたこともあるが、時が過ぎればまた自分の手元に置きたくなる、そんなオチャメな男が、このジョンなんですね。そんな魅力的な伯爵は、美しい妻や献身的な売春婦がいる中、1人の舞台女優に惹かれます。彼は大根役者だった彼女を一気にスター役者に育てるのですが、彼女が成功を修めると平行し、彼自身はどんどん酒や快楽に溺れ、自分自身を失っていき、破滅するのです。・・・・・・なんで??と思いたくなるんだけど、このジョンさん、頭がいいのか悪いのか?? 何もないところに波風を立て、“平安”を求めずどんどん突き進むのですが、実は内面は脆くて弱い・・・・。情けないと言ったらそれまでなんだけど、“こういう風にしか生きられない男”と解っていてもグラっとくるのか、愛想を尽かすのかは2分に別れるところですね。(う~ん、男性はどう観るんだろうかぁ~??)でも、人の一生って案外“こういう風にしか生きられない”歴史だったりもするかも・・・? 何不自由なく暮らしているからこそ、「悩む」時間がある現代人も何かしら“こういう風にしか”という「枠」を自分自身に持っていたりするからなぁ・・・なんて思いながら、弱い人間の情けなさが客観視できて、自己反省したのでした。ちゃんちゃん。ジョンさん、ありがとう。
おすすめ度 ★★☆☆☆



V フォー・ベンデッタ

『マトリックス』のウォシャウスキー兄弟が製作と脚本を手掛ける近未来スリラー。
第3次世界大戦後、ファシズム国家と化したイギリスで孤高のテロリスト“V”が国家にベンデッタ(復讐)をする、というお話。仮面の男”V”を、『マトリックス』のエージェント・スミスこと、ヒューゴ・ウィービングが演じていますが、素顔が出てくることはありません。アメリカの身勝手な振る舞いで始まった第3次世界大戦で世界が混沌とし破滅に向かう中、アダム・サトラー議長率いる新政府により事態は鎮圧。その日より新政府による独裁・恐怖政治が敢行されることになる、近未来のイギリス・・・・・が舞台だが、その中身は、実際の過去の歴史にあった様々な事件や出来事で構成されていて、『近代社会の国家の不正、支配、情報操作、弾圧に警鐘を鳴らし、行き過ぎた政治思想の危うさを取り上げている』(by公式HPより)、めちゃくちゃ政治色の高い作品です。サトラー議長はその容姿からしてもヒトラーだし、出てくる過去の出来事は解りやすく、この作品には異色の面白さがあります。サトラー役のジョン・ハートが出ていた「1984」という映画が昔あったのですが、この映画と同じテーマなので、観ていて思い出したりしました。(Eurythmicsが歌ったテーマ曲がヒットしましたね)
面白かったんだけど、私は気持ちが不安定な体調で観賞していたので、この映画の緊迫感に耐えられなくて、主人公よりも先にギブアップしてしまったシーンもあります(笑)映画館で観たほうが、よりドキドキする作品ですね。こういう作品もあっていいと思うし、楽しめる作品だと思うけど、あまり強烈すぎるのも、胸が痛くなっちゃいますね。「目には目を」という復讐劇は、時には眠っていたライオンを目覚めさせる効果があるもの、武力で応じ返していては悲劇が悲劇を生むだけだと思う。警鐘を鳴らす作品が多い中、じゃ、私たちはどうすればいいのか?そのヒントになるような作品がこれから増えていくといいですね。
おすすめ度 ★★★☆☆



ナニー・マクフィーの魔法のステッキ

イギリスの児童書「ふしぎなマチルダばあや」を元に、エマ・トンプソンが脚本を書き、自らナニー(住み込みで子どもの面倒をみる乳母)・マクフィーを演じるファミリー・ファンタジー映画。
母親が亡くなり、1人では残された7人の子どもたちの面倒を見るのが大変、と子守りを雇う父親に対して、徹底したいたずらで次々とナニーを追い出す、やんちゃな子どもたちがいるブラウン家に、ナニー・マクフィーという最強のナニーがやって来る・・・。このナニーは今までのナニーとは全く違う。言うことを聞かないと魔法のステッキで次々と摩訶不思議なことを起こすナニー・マクフィーには、さすがの子どもたちもタジタジ。そんな彼女が子どもたちに教えるのは5つのレッスン。「夜は寝ること」、「朝は起きること」、「服を着替えること」、「人の話を聞くこと」・・・そして、5つめのレッスンを終了した時、新たな奇跡がおこるのでした。
魔法が使われているものの、子どもたちが自らで考え、決断し、成長していく・・・その過程を時には厳しく時には優しく見守る、謎のナニー。子どもだけでなく大人が見ても満足度の高いステキな物語です。「イギリス」の世界観がたっぷり描かれていて、また、エマ・トンプソン、コリン・ファース、長男サイモンを演じたトーマス・サングスター・・と、「ラブ・アクチュアリー」出演組みも揃っているせいか、初めて観た感じがしなかったですね。気持ちがす~っと落ち着いて、温かさを感じる映画です。
おすすめ度 ★★★☆☆



Limit of Love 海猿

なぜこの映画が人気なのか??ただのフジテレビの宣伝にしか過ぎないのか??・・・
そこが知りたくて観てみました。マンガも読んだことないし、TVドラマも、前作の映画も観ていない、全くの海猿ビギナーでの1st.トライ! ・・・で、結果なんですけど、思っていた以上に迫力はありました。ラブ・ストーリーという基本ラインを持ちながら、物語の大半を占めているのは海難事故からの救出劇。シチュエイション・パニック物なんで、もうドキドキ・ハラハラ~・・・・が、この映画の狙いですよね、きっと。でも物語的には、ツッコミどころ満載なんですけど!(・・・・久々に観ながら画面に向かって、オイ、オイッ!ってツッコンでました・・・笑)、それすらも含めて「楽しめる」映画なんじゃないですかね??あまり多くを語るところないですけど、TVで観るよりは映画館で観たほうが面白いでしょうね。でも、もういいかな・・。
おすすめ度 ★★☆☆☆



アンジェラ

リュック・ベッソン6年ぶりの監督作品。
ラブ・ストーリーなのに、男同士でも観に来れちゃうのが、ベッソンの魅力なんでしょうかね・・。ベッソンがつくる映画って、本当にオトコオトコしてるんですよ・・・・。ストーリーは単純明快、出てくるミューズ(女性)は迫力のある美女揃い、セリフや展開も暴力的で刹那的。私にとってベッソンほど「男」を感じさせてくれる映画監督は今のところ、そうはいない。時おり作品を観ていて感じる、彼の少年のようなやんちゃな想いが好きなんだと思う。でも、ベッソンの映画の主人公たちって、男だろうが女だろうが、悩む時間を与えず、感情がついていかずに、泣きながら、震えながら必死に生きる(行動する)人たちなんだよね。さて、今回のアンジェラ。全編モノクロで描くパリが舞台の天使(エンジェル)と人間の恋物語。人生を諦めかけた瞬間に出会った一人のミューズ。この女性は本当に天使なのか、はたまたただの娼婦なのか??・・・恋とは別に、今、自分は何を想って生きているのか? 今までの自分の生き方を顧みさせてくれる作品です。10代で出会いたい映画かな。
おすすめ度 ★★★☆☆



夢駆ける馬ドリーマー

2ヶ月前に機内上映で観ました。日本公開は5月27日からですね。
ダコタ・ファニング主演、実話ベースの奇跡の競走馬の物語。馬好きさん、ダコタちゃんファンは必見かな(笑)アメリカに実在する名馬「ソーニャドール」の物語。サラブレッドにとって致命的な足の骨折。安楽死目前のソーニャドールを助け、見事復活させたのは、ひとりの少女だった。この映画はサラブレッドの美しさ、聡明さを堪能し、家族の愛、絆に触れる映画です。清清しい初夏の今時分にぴったりですけどね。
おすすめ度 ★★☆☆☆
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by kanyukumari | 2006-05-15 18:22 | M-s Review
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