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シンデレラマン

“シンデレラマン”と呼ばれた男がいた──。
アメリカが希望を失った時代に、どん底の生活から一夜にして栄光をつかんだ伝説のボクサー、ジム・ブラドック。この映画は、このジム・ブラドックの半生にインスパイアされてできた物語です。

結果的に国民的ヒーローと崇められたジムだが、彼は決して地位や名誉のために戦ったのではなく、愛する家族と離れ離れになりたくないために、貧困に勝つためだけに、与えられたチャンスを勝ち取ったにすぎないのだ。

でも、それなのに、なぜこんなにも胸があつくなるのだろうか。
実際、話の展開は、王道中の王道であるし、映像もボクシング(ファイト)映画ならではの迫力・興奮が期待できます。そう、この映画は、安心できる、温かい映画なんだと思います。




監督のロン・ハワードの目線なのかもしれませんね。よく、ボクサーは孤独な戦いと称されてもいますが、(・・・ん?明日のジョーのイメージが強すぎるのか?)、ジム・ブラドックはボクサーとしてよりも、夫として、父として"家族"のために戦い、そして勝ったのです。

役者がいいですね。揃いすぎで、文句なしです。
ラッセル・クロウはあまり好きな役者ではありませんが「グラディエーター」と、この作品は良いです。(→結果、服を着ていない時の彼の演技がいいのかもしれない?!) 
ボクシングが嫌いだけど夫に献身的な愛を注ぐ、ラブリーな妻役の、レネー・ゼルウィガー。(彼女の名前を、ちゃんと言えた試しがない・・) 彼女が演じることでちょっと幼な妻っぽい雰囲気もあり、決して太っていないスタイルなのに、顔がポチャポチャしているのと、例のB.Jのイメージなのか・・、貧困に窮している感がちょっと薄い気はしました。でも、その彼女のラブリー感が、家族の温かさを増長させたんでしょうね。
ジムの名セコンド兼マネージャー役のポール・ジアマッティ。今回のBest Act賞は彼にあげますよ、絶対。「サイド・ウェイ」の彼も良いですが、この作品の彼も見事です。今、1番乗ってる時なのかもしれませんね。そういう意味では、今が観時、というところ。

ボクシング映画といえば、「ロッキー」や、つい先日の「ミリオンダラー・ベイビー」と比較されそうだけど、「ミリオン・・・」がどちらかと言うとボクシング映画という意味では異色だったのに対して、やはり今回の「シンデレラマン」は、先ほど書いたように王道のボクシング映画です。泣いてください、感動してください、とまでは言わないけど、素直に涙が出てきちゃうと思いますよ。


「シンデレラマン」公式サイトは、こちら
by kanyukumari | 2005-09-27 16:33 | J-Cinema 05
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