アカデミー賞直前!ノミネート作品のご紹介

今週のJ.シネマでは、まず先に、3月5日に発表になるアカデミー賞の話題を少しお話したいと思います。

第78回アカデミー賞、今回、注目を浴びているのは、作品賞、監督賞に揃ってノミネートされた5つの作品のテーマにあります。どの作品も「安全」とは無縁の意欲作で、万人に受ける、甘ったるい子供だまし・・・という最近の映画のイメージを打ち砕く意欲作が揃った、と言われています。





そのため、今年は地味で暗めの賞取りレース、と囁かれているわけなんですが、そのノミネート作品たちとは、人種差別、テロ、同性愛、当局の脅し、ジャーナリズムの倫理・・・、と現代社会を反映しているドラマたちで、Newsweekの映画評論家たちは、まるで70年代に戻ったかのようだと感想を述べています。

その作品たちとは、

①スティーブン・スピルバーグ監督「ミュンヘン
先週の放送でもご紹介しました、イスラエルの報復作戦を描いたドラマです。

②アン・リー監督「ブロークバック・マウンテン
何よりもアメリカ国内で物議をかもした、カウボーイ同士の同性愛を正面から描いたラブ・ストーリー。監督は、グリーン・ディスティーの、アン・リーです。

③ベネット・ミラー監督「カポーティ
長編映画は初監督のベネット・ミラー監督。小説「冷血」を執筆中の作家トルーマン・カポーティの文学的野心を追及する作品。カポーティを演じた俳優フィリップ・シーモア・ホフマンの見事な怪演が話題になっています。

④ジョージ・クルーニー監督「グッドナイト&グッドラック
報道の尊厳をテーマに、米TVのCBSニュースキャスターのエド・マローと50年代の「赤狩り」の中心人物だったジョゼフ・マッカシー上院議員との対決を描くドラマ。俳優のジョージ・クルーニーが監督をしています。

⑤ポール・ハギス監督「クラッシュ
クリント・イーストウッド監督「ミリオンダラーベイビー」の脚本家で知られるTV脚本家のポール・ハギスの監督初作品。ロサンゼルスを舞台に「人種差別」に怒り、嘆き、戦う人たちの姿を描いています。

日本では現在公開中なのは、「ミュンヘン」と「クラッシュ」。そして3月18日より「ブロークバック・マウンテン」がはじまり、そのあとに、「カポーティ」と「グッドナイト&グッドラック」が続いて公開になると思います。(※「カポーティ」は今秋公開予定)

今日の段階で、私は「ミュンヘン」しか観ていないので、どれが賞を取るか、検討がつかないのですが、この5つの作品のテーマはどれも興味がありますので、どの作品が取ってもおかしくないのかもしれませんし、逆に賞を取ること自体は、あまり関係ないのかもしれません。
こうやって、社会派のドラマたちが注目を浴びること自体が、もうアカデミーの役目を果たしているって感じます。

でも、作品は観ていないんだけど、私は「カポーティ」を演じた、フィリップ・シーモア・ホフマンの大ファンなので、主演男優賞はぜひ、彼に取ってもらいたいです!!

それから、同じく主演男優賞にノミネートされたホアキン・フェニックス、主演女優賞にノミネートされたリース・ウィザースプーンが出演している「ウォーク・ザ・ライン」という作品が現在、ユナイテッドシネマ豊島園で公開中です。アメリカの伝説のカントリーシンガー「ジョニー・キャッシュ」の半生を描くこの作品。ホアキン・フェニックス、リース・ウィザースプーンともに、全曲吹き替え無しで自分で歌う、熱演を披露し話題になっている作品です。
ミュージシャンの半生ドラマってことだと、同じ時代を描いているということもあって、「Ray」とダブってしまいます。子ども時代からのトラウマから逃れるために薬を乱用するようになり、人生を見失うミュージシャンたち。ジョニー・キャッシュには、ジューン・カーターという最愛のパートナーがいたお陰で、人生を取り戻すことが出来ます。

先日のNewsweekで、ジョニー・キャッシュの娘のインタビューが載っていました。娘のロザンヌ・キャッシュもカントリーシンガーとして活躍中で、2003年に亡くなったジョニー・キャッシュと、ステップマザーである、ジューン・カーターに捧げる追悼アルバムを出したばかりです。映画に対しては、自分や家族のプライベートな部分までもがさらけ出された感じがして、とても心境は複雑だ、と語っていました。

私はこの映画を見ていて、知っている曲が流れてくるだろうと思っていましたが、残念ながら、ありませんでした。アルバムジャケット等で、ご本人の顔もはじめて見ましたが、プレスリーとは違う魅力が感じられる(若い頃は)風貌でしたね。この映画で、カントリーソングも味があっていいな、なんて思いましたよ。
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by kanyukumari | 2006-03-06 03:19 | J-Cinema 06
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