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映画『THE CORPORATION』

今月の頭に、『The CORPORATION』というドキュメンタリー映画の試写会に行ってきました。もっと早くレビューを書きたかったんだけど、相変わらずのワタワタ状態だったので、
今になってしまった。・・ので!、観終わった当初の興奮は、ちょっと冷めてしまったけど、
このドキュメンタリーMovie、お勧めなんですわ~。

*『The CORPORATION』
2004年 カナダ
監督:マーク・アクバー、ジェニファー・アボット
原作:ジョエル・ベイカン「ザ・コーポレーション」(早川書房)
配給:UPLINK

2004年サンダンス映画祭:観客賞受賞
2005年カナダ・アカデミー賞:最優秀ドキュメンタリー賞
その他、全世界の映画祭で、25の賞を受賞



The Corporationは、その名もズバリ、「企業」を題材に、その誕生から、グローバルに巨大化していく多国籍企業の実態を描いてる長編ドキュメンタリーです。

企業の社会的責任を問う問題作で、企業を1人の人格となぞらえ精神分析を行うと・・・、
「他人への思いやりがない」 「関係を維持できない」 「他人への配慮に無関心」
「利益のために嘘を続ける」 「罪の意識がない」 「社会規範や法に従えない」
・・・という全ての項目に該当し、完璧な"サイコパス(人格障害)"という分析を下し、様々な症例を挙げていきます。

映画はその、様々な症例を、総勢40名の証言者のインタビューでまとめています。証言者は、マサチューセッツ工科大学教授のノーム・チョムスキー、反グローバリズム運動マニフェストのナオミ・クライン、世界第2位の石油会社ロイヤル・ダッチ・シェル前CEOのマーク・ムーディ=スチュワート卿、ファイザー製薬会社副社長のトム・クライン、経営学の神様ピーター・ドラッカーをはじめ、世界を揺るがす企業のエキスパートたち。
中でも、ここでも一際目立っているのが、(日本公開の売り文句マチガイナシ!の)、マイケル・ムーアの登場だろう。彼は証言だけでなく、自らが撮ってきた(取材?してきた)映像をも披露し、作品を盛り上げます。

一見、企業人のインタビューだけで145分というのは、シンドイのではないかと思ったんだけど、これがまた引きずり込まれて見てしまう、上手い編集。本当にあっという間でした。これが、世界で観客賞を受賞する理由なんだなぁ、と思いましたね・・。

私が観た試写会は、配給WSでお世話になったUPLINKからのお誘いのプレス試写会でした。この映画はカナダ制作のため、カナダ大使館が後援を務めていて今回の試写会場にもなっていました。・・・・初めての加大使館はキレーでしたぁ(*^^*)
この日は共同監督のジェニファー・アボット氏の記者会見もあって、この作品制作の思い入れを聞くことが出来てよかったです。

この映画の公開は12月上旬。渋谷のUPLINK X / FACTORYにてロードショー。

でも、ブロガーの人は注目! 自分が公開しているblogにレビューを載せて、公式blogにトラックバックする、という条件での、ブロガー試写会を開催しているそうです。12月まで待てない人は応募してみて!

世界の貧困や、地球環境や、様々な問題が駆け巡る、このご時世。個人の間でも、「自分さえ良ければいい」、という考え方が抑えられてきているのに、世界を支配している企業が、人格障害のままでいいわけないよね。それを変えられるのは、やはり一人一人の意識、なんだと思う。興味がある方は、ぜひ、The Corporation観てください。(^^v
by kanyukumari | 2005-10-25 15:23 | M-s Review
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